近年、中国の冷蔵庫業界では大きな変化を迎えています。新たな国家標準「家庭用電気冷蔵庫のエネルギー消費量限定値及びエネルギー効率等級」(GB 12021.2-2025)が、2026年6月1日より正式に施行されました。
この新たな省エネ基準は、エネルギー効率等級の見直しにとどまらず、冷蔵庫に求められる断熱技術にもこれまで以上に高い要求を示しています。業界では、高効率製品への転換を加速するメーカーが増えており、市場全体が新たな技術競争の段階へと進みつつあります。SUPERTECHは、真空断熱技術(VIP)の専門メーカーとして、新国家標準がもたらす変化と、その背景にある技術動向についてご紹介します。

従来の「1級」製品でも、新基準では等級が下がる可能性
新国家標準における最も大きな変更点は、エネルギー効率基準が大幅に引き上げられたことです。
試算によると、新基準では各エネルギー効率等級の基準値が約30~40%厳格化されています。例えば、市場で一般的な約500Lの両開き冷蔵庫では、旧基準では1日当たり0.92kWhの消費電力量で「1級」を取得できましたが、新基準では「1級」を維持するために0.55kWh/日以下が求められます。これは、多くの既存製品が新基準では従来と同じ等級を維持できなくなる可能性があることを意味しています。そのため、断熱性能の向上は、冷蔵庫メーカーが高いエネルギー効率等級を維持するための重要な課題となっています。
新基準では実使用環境を重視
従来は、一定温度・空荷状態の実験室環境では優れた性能を示す冷蔵庫であっても、実際の家庭ではドアの開閉や食品の収納により、消費電力量が大きく変化するケースが少なくありませんでした。
新国家標準では、このような課題を踏まえ、ドアの頻繁な開閉や食品を収納した状態など、実際の使用環境を想定した試験方法が採用されています。
実使用環境において冷気の損失をいかに抑えるかは、冷蔵庫に使用される断熱材の性能が大きく影響します。SUPERTECHの真空断熱パネル(VIP)は、(SESシリーズでは熱伝導率0.0013W/(m・K))という優れた断熱性能を実現しています。魔法瓶のように冷気を効率よく保持することで、使用環境が変化しても庫内温度の変動を最小限に抑え、コンプレッサーの負荷低減にも貢献します。
内容積利用率が新たな評価指標に
「冷蔵庫の外形は大きくなっているのに、収納できる量はそれほど増えていない」と感じたことはないでしょうか。こうした課題に対応するため、新国家標準では初めて内容積利用率が評価項目として導入されました。
必須要件:実測した有効内容積は、定格内容積の97%以上であること。
評価制度:内容積利用率の高い製品は、エネルギー効率評価において優位に評価されます。
これは冷蔵庫の設計に新たな課題をもたらしています。断熱層は厚くしすぎると収納スペースを圧迫しますが、一方で優れた断熱性能も確保しなければなりません。
この課題を解決するソリューションの一つが、SUPERTECHの真空断熱パネル(VIP)です。
従来の発泡断熱材と比較して、SUPERTECHのVIPは断熱材の厚さを大幅に薄型化しながら、優れた断熱性能を実現します。「薄型化」と「高性能断熱」の両立により、外形寸法を変更することなく、より大きな有効内容積を確保し、「コンパクトな断熱構造と広い庫内容量」の実現に貢献します。
電力需要の平準化と消費電力の低減
新国家標準では、冷蔵庫のスマート化も推進されており、スマートグリッドからの信号に応じて運転を制御できる機能が推奨されています。例えば、電力需要の高い時間帯には消費電力を抑え、需要の少ない時間帯に霜取り運転など消費電力の大きい運転を行うことで、電力コストの低減につながります。
このような運転方式では、冷蔵庫の蓄冷性能および保冷性能がこれまで以上に重要になります。コンプレッサーが停止している間や低負荷で運転している間も、高性能な真空断熱パネルが「断熱バリア」として機能し、庫内温度を安定して維持することで、食品の鮮度保持に貢献します。
2026年の新国家標準の施行は、家電業界全体にとって大きな転換点となります。
真空断熱パネルメーカーであるSUPERTECHは、より高性能・高品質・環境負荷の低い断熱技術を通じて、冷蔵庫メーカーの新基準への対応を支援してまいります。
SUPERTECHは、真空断熱パネルの提供にとどまらず、「省スペース・省エネルギー・低炭素化」を実現する総合的な断熱ソリューションをご提案しています。新しい省エネ基準のもと、より省エネルギーで、より大容量、そしてよりスマートな冷蔵庫づくりに貢献してまいります。
今後、中国で冷蔵庫を選定する際には、GB 12021.2-2025に準拠したエネルギーラベルであることをご確認ください。また、「1級」のエネルギー効率だけでなく、内容積利用率にも注目することで、より高性能な製品選びにつながります。